フランスパンを食べるときに、
- フランスパンはなんで硬いんだろう?
- フランスパンはいつから作られたんだろう?
- フランスパンが日本で作られるようになったのはいつから?
といった疑問を抱く方がいらっしゃると思います。
なにげなく食べていたフランスパンって、いつから作られたんだろ?

ぽん太

maru
この記事では、フランスパンの歴史から、どのくらい種類があるのかについて紹介していきます。
- オリーブオイルの歴史:
- チュロスの歴史:
- ピザの歴史:
タップできる目次
「フランスパン」とは?
.jpg)
フランスパンとは、小麦粉、塩、酵母(イースト)、水といったシンプルな材料のみで作られたパンの総称。
フランスでは、単に「バゲット」と呼びますが日本では「フランスパン」と呼んでいます。
かつてフランス領であった、ラオス、ベトナム、カンボジアなどの地域でも普及しています。
英語で「クラム」と呼ばれる外皮部分は火が通ったパリッとして食感がして、中身は餅のようにふわふわした食感を感じることができます。
フランスパンの種類
.jpg)
フランスパンの種類は、
フランスパンの名称(呼び方)
- エピ(épi 穂)
- クープ(coupe 切り取られた)
- クロワッサン (croissant 三日月)
- シャンピニョン(champignon マッシュルーム)
- タバチュール (tabatiere タバコ入れ )
- バゲット (baguette 杖、棒)
- バタール (bâtard 折衷の)
- パリジャン (Parisien パリっ子)
- パン・オ・ショコラ (pain au chocolat チョコレート入りパン)
- パン・オ・ルヴァン (pain au Levain)
- パン・オ・レ (pain au lait ミルクパン)
- パン・オ・ロデヴ (pain de lodeve 小さな町)
- パン・コンプレ (pain conplet 完全な)
- パン・ド・カンパーニュ (pain de campagne 田舎パン)
- パン・ド・ミ (pain de mie クラム)
- ファンデュ (fendu 割れ目の入った)
- フィセル (ficelle 紐)
- フーガス (fougasse)
- プティ・パン (petits pains 小さいパン)
- フルート (flute 楽器のフルート)
- プール (boule 玉、ポール)
- ブリオッシュアテット (brioche a tete)
22種類あります。
それぞれ、形や大きさにより名前が付けられています。

maru
フランスパンの22種類については、下記の記事で詳しく紹介しています。
フランスではふっくらとしたパンを作ることが難しかった
.jpg)
フランス特注の土壌や気候の関係から、生産される小麦はグルテンが乏しく、ふっくらとしたパンを作ることが難しかったと言われます。
そのため、フランスでは粘り気の少ない生地を使ってパンを作ることが求められました。
結果、小麦粉、塩、酵母(イースト)、水といったシンプルな材料のみで作られ、硬い外皮とサクサクした中身を持つ独特のパンが生まれました。
現在のパケットを流行らせた人はオーストリアの企業家だった
.jpg)
フランスパンの形と味に大きく影響を与えたのはアウグストザング(August Zang) という名のオーストリア人企業家です。
アウグストザングは、もともとオーストリアの軍人であったが商売にも優れた人でありありました。
1838年に、パリにやってきてクロワッサン(ウィーンが起源)の店を開き、蒸気を使った新しい種類のかまどを発明したことがパケットを流行らすキッカケとなりました。
フランスパンを蒸気を吹き込むかまどで焼くと、パンの中身が良く膨れてモチモチした食感になりました。
10年後の1848年に、アウグストザングはフランスとオーストリアの政治的摩擦のためパリを去ることになります。
現在でも、アウグストザングがパンを焼いた方法は使われているね!

ぽん太
フランスパンが現在の形になったのは、1920年代頃
.jpg)
フランスパンが現在の形になったのは1920年頃のことです。
第一次世界大戦が終わった1920年に、フランスでは法規制が行われました。
その結果、パン職人は午後10時から午前4時まで働くことができなくなり、朝食までに従来の丸いパンをお客さんに届けることが難しくなりました。
そこで、良く火が通り製造時間も短縮できる細長い形が一般的にされました。
いつも食べていた細長いフランスパンは、元々丸かったんだね!

ぽん太

maru
それ以降、「フランスパン=細長い」というイメージが広まりました。
日本にフランスパンが伝えられたのは、明治初頭だった

日本にフランスパンが伝えられたのは明治初頭。
1872年(明治5年)、築地に建てられたホテルの開業に伴い初代料理長としてスイス人のカール・ヘスが招かれました。
カール・ヘスは3年後に独立して、ランスパンと清涼飲料水の店「チャリ舎」を開業したことで日本人の口にフランスパンの食感が伝わる出来事となります。
さらに、東京市小石川区に在住していたカトリック教会の司祭ペドロ・レイが、教会経営の孤児院の子どもたちに授ける職業訓練にフランスパンを作る工程を教えます。
ペドロ・レイが孤児院の子供の中から長尾鉀二を選び、仏領インドシナにフランスパンを作る修行に出しました。
その結果、1888年(明治21年)に長尾鉀二が小石川関口教会製パン部が創業しました(後の関口フランスパンです)。
これが日本で初めてフランスパンの製造・販売を開始となった出来事です。
1954年(昭和29年)に「パンの神様」と称されるレイモン・カルヴァルが3ヶ月間滞在し、全国の17会場で国際パン技術講習会を開催しました。
そこで、本格的なフランスパン(バゲット)が初めて日本に紹介されました。
この出来事がキッカケで、日本国内でフランスパンの認知が広まっていきました。
フランスパンが世界文化遺産になる日も近い
.jpg)
2018年1月14日に、フランスのマクロン大統領が「フランスパン」(バゲット)を国際教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録させたいと表明しました。
マクロン大統領は、「世界中で愛されているバゲッドの作り方の技術を保存させる必要がある」と強調しました。
フランスには、33,000人のパン職人が180,000人の従業員と共に作り上げられています。
2017年12月にナポリピッツァのピザ職人の技術が、ユネスコの世界文化遺産に登録されたことも関係しているといいます。
フランスパンが世界文化遺産に登録される日は近いかもね!

ぽん太
まとめ|フランスパンは、世界各国から愛されるパン

さいごにフランスパンの歴史についてまとめました。
- フランスパンの種類は15種類にも及ぶ
- フランス特有の気候や土壌から、硬い外皮とフワフワした中身を持つ独特のパンが生まれた
- 1838年に、フランス国内でフランスパン(バゲッド)が流行った
- 1920年ごろに、フランスパン(バゲッド)は細長い形で作られるようになった
- 日本には、明治初頭に伝えられた
- 「パンの神様」であるレイモン・カルヴァルが日本国内にフランスパンの認識を広げた
フランスパンの歴史を知ってから、今より味わって食べようと思った〜!

ぽん太

maru
最後まで読んでいただきありがとうございます。